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プロダブルダッチプレイヤー杉野賢悟さんインタビュー|スポーツプロジェクト

プロダブルダッチプレイヤー杉野賢悟さんインタビュー|スポーツプロジェクト

都内に24の保育園を運営している社会福祉法人 東京児童協会では、“子どもたちに本物の経験を”という保育の一環で、一流のアスリートや元オリンピアン、世界大会出場選手などのトップアスリートの方による「スポーツプロジェクト」を実施しています。

アスリートの方に、実際に園にお越しいただき、子どもたちにスポーツの楽しみ方やルールなどを教えていただけるとても貴重な時間です。

今回は、各園でダブルダッチをご指導くださった、プロダブルダッチプレイヤーの杉野賢悟さんに、いろいろとインタビューをしてみました!

ダブルダッチってどんな競技?

――ダブルダッチはどんな競技ですか?

ダブルダッチは、2本のロープを使い行う競技です。まわす役のターナーとジャンプ役のジャンパーという役割りがあります。ターナーとジャンパーは途中で入れ替わることもあります。ダブルタッチは、パフォーマンス性と競技性の2つがあり、競技性のものは限られた時間の中でどれだけ早く跳べるか、得点が決められている技をどういうふうに入れられかを競います。

――人数は決まっているんですか?

最少人数は3人からです。15人、20人ぐらいでやっているチームもあります。大会によって人数制限があるものもありますが、基本的には人数に規定はありません。

誰もが主役になれるダブルダッチ

――杉野さんがダブルダッチをはじめたきっかけを教えてください。

日本体育大学を受験するために、実技試験対策ができる予備校に数か月通ったのですが、その予備校の先生がダブルダッチをやっていたんです。受験が終わった後、予備校が開いてくれたお疲れさま会にカプリオールというダブルダッチのチームが来てパフォーマンスしてくれたんです。それを見た瞬間、雷に打たれたような衝撃を受けたんです。全身の毛が逆立つというか……。「楽しそう! やってみたい! しかも、僕できそう」と思ったのが率直な感想です。調べてみたら、日体大に「ランナワ」というダブルダッチの強いサークルがあったので、そこでダブルダッチをやると決めました。

――ダブルダッチの魅力ってなんですか?

僕が良いなと思うのは、誰もが主人公になれる競技だということ。野球やサッカーと違うのは補欠がないんですよね。ダブルダッチは、5人メンバーがいたら、5人とも舞台上にいて、パフォーマンスの時間はずっと主人公なので、そこがダブルダッチの素敵なところだなって思っています。

縄跳びの上達方法

――縄跳びが苦手なお子さんが縄跳びを好きなる方法や、上達させる方法はありますか?

その子の興味がどこにあるかを分かってあげるというのは大事だと思います。スポーツプロジェクトで保育園に行くと、11人それぞれに興味が違うことがよくわかります。ジャンプして達成できたことがうれしい子もいるし、できた後に後ろに戻ってみんなとしゃべることが好きな子もいる。その子によって興味を持つポイントが違うので、その子が興味を持っているところを刺激してあげると、縄跳び自体も好きになるのかなと思っています。

――杉野さんは、そのポイントを見つけるのが上手なんですね。

興味があることであれば、指導もしっかり聞いてくれるんです。僕が大切にしているのは、その子がどこに興味を持ってるのかを把握できるように意識しています。親御さんがお子さんに縄跳びを指導する場合は、普段から、子どもが興味をもっていることを言葉や目線から理解してあげるようにしておいてあげるというのは、近道になるのかなと思います。

――縄跳びに対しての興味を持つことで、上達もしやすくなりますか?

全然違いますね。同じ能力でも、興味があるか、やってみたいという気持ちがあるかどうかで上達の仕方は変わります。前向きに挑戦した場合は、できた後の喜びの吸収も違うんです。僕が感じてほしいのは、できたことよりも、達成できた喜びや悔しさなんです。その感受性の部分をダブルダッチスポーツプロジェクトで感じてほしいなっていうふうに思っています。失敗のまま終わっても正直良いんです。ただ、そこで何を感じ取ってくれるかっていうのを僕は意識してます。

ダブルダッチは3歳からでもはじめられる

――上手に跳べるようになるコツなどはありますか?

持っているリズムって、11人違うんです。「ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ」と、僕たちの声でリズムを作るんですけど、リズムがうまく取れない子の場合は、僕たちがその子のリズムにあわせて縄をまわしてあげるんです。それで飛べれば、成功体験になって上達に繋がります。

――成功体験て大事ですね。

心がほぐれた状態のときの成功体験が、一番吸収できるなと思っています。なので、「この子、今いい心の状態だな」と思ったら、本当に集中して縄をまわしています。「ここで今跳べたら、この子絶対うれしいな」と思いながらまわしています。

――ダブルダッチは、3~4歳くらいの小さなお子さんでもはじめやすいスポーツですか?

ダブルダッチをはじめてから、ジャンプ自体が健康にもいいということを知りました。骨密度が上がるとか、全身有酸素運動になるそうです。なので、全国で縄跳びカードがあったり、縄跳びをしっかりやろうという動きがあるんですよね。そう考えると、ダブルダッチもすごく良い競技だと思います。なので、ダブルダッチだけじゃなくて、縄跳びももっともっと広まっていけば良いなと思っています。

 

杉野さんへのインタビューはvol.2に続きます。

またこちらのインタビューは動画でもご覧いただけます。併せてぜひご覧ください。

 

■YouTubeインタビュー動画はこちら
https://youtu.be/bS6xuiPOewQ?si=8x7u_bQrJFEBH7H-

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