社会福祉法人 東京児童協会

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2023.10.24

富久ソラのこども園ちいさなうちゅう分園 令和5年度園だより 10月号

10月園だより

記録的な残暑が続いた先月でしたが、後半には暑さも和らぎ、朝夕の空気に秋の訪れを感じられるようになってきました。昼夜の気温差が大きい季節でもあるため、子どもたちの体調の変化に十分に気をつけていきたいと思います。園では暑さ指数が高値のためできなかった、戸外活動や公園への散歩を再開しました。どのクラスの子どもたちも、歩行が安定したり、友だちと手を繋いで歩く距離が延びたりと、春の散歩とは様子が変わり、成長発達を嬉しく思っています。先日「乳児の発達と保育士のかかわり」について職員と園内研修を行いました。発達は「規則正しく一定の順序ですすむ」「連続であるが、一定の速度ではない」「頭→尾方向、近→遠方向、弱→強方向等の方向性がある」「器官や機能の発達には決定的な時期がある」「発達が進むほど個体特性、個人差異がはっきりしてくる」等の原則があることを学びました。だからこそ、私たち保育者が一人ひとりの発達段階や興味、関心を理解し、それに沿って子どもが遊びを選択し発展できる環境を構成することが必要であると再認識しました。今後も子どもたちが遊びや生活に主体的にかかわり成長していけるよう見守っていきます。

【地域とのかかわりのなかでより豊かな経験を】

当園では、子どもたちが地域の方とのつながりの中で育つことを大切にしています。子どもたちは、散歩中に出会った地域の方から声をかけられ言葉を交わし、商店にある物を見せてもらったり、地域財産を活用して教育保育活動を行ったり、さまざまな方に支えられて生活をしています。また、隣接する地域交流館の利用者さんとの交流や区内の中学生の職場体験の受け入れ等を通して、世代間交流も深めています。地域の方と触れ合う機会として10月29日(日)に「医大通り商店会」のイベントが行われます。大人も子どもも楽しめるブースがたくさん出店されるとのことで「富久ソラのこども園の子どもたちにぜひ来てほしい、地域を盛り上げてほしい」と声をかけていただいています。詳細は後日ポスターなどでお知らせいたします。また、下記ご案内のように子育て支援の一環として、よんこれんのイベントに当園の保育士が参加します。親子で地域の方との出会いやつながりを楽しむ機会になるかと思いますので、是非ご家族で参加していただければと思います。

よんこれんイベント「集まれ四谷キッズ!にこにこオータムフェスタ!」のお知らせ

日時:10月21日(土)10:30~13:30        場所:四谷ひろばグラウンド(新宿区四谷4-20)

対象:四谷地区在住の乳幼児(0歳~未就学児)     内容:スタンプラリー、工作、ゲーム、クイズ等

交流会のお知らせ

保護者の方に参加していただき親子で触れ合いながら楽しめる会にしていきます。詳細は後日お知らせします。

【親子触れ合い交流会】

日時 :11月11日(土)9:15~10:30

クラス:0歳児クラス 1歳児クラス

【親子運動交流会】

日時 :11月18日(土)9:30~11:10

クラス:2歳児クラス

       10月の行事予定
内容対象撮影日
身体測定0歳.1歳
身体測定2歳.3歳
12全園児健診全園児
17避難訓練全園児
19
24
27誕生会全園児

あひる組(0歳児クラス)

からだ うごかすこと だいすき!

秋の気配を感じ戸外でも過ごしやすくなり、少しずつ散歩に出かけたり園庭で活動したりする時間が増えました。子どもたちの身体機能の発達も著しく、はいはいが盛んだった子どもたちは、つかまり立ちから一人歩きとなり、戸外でも歩いて動く範囲が広がったり、砂場でシャベルを使ってコップやシャベルカーに砂をすくって移し替えたり、園庭にあるさまざまな物に興味を示し、好きな遊びを楽しんでいます。室内では、手や肩を動かす遊びをたくさん経験してきたため、両手でボールを投げていた子も片手で投げるようになっており「すごいね!上手だね!」と保育者が声をかけると嬉しそうにし何度も繰り返しています。また、トンネルを勢いよくくぐり抜けたり、腹ばいの姿勢で好みの玩具に手を伸ばしたりする姿が見られています。個々の遊びのスペースを確保し、歩行を楽しむ子にも、はいはいの子にものびのびと身体を動かし四肢の発達を促せるように、環境を分けて活動しています。これからも、新宿御苑や外周散歩に出かけ木の実を拾ったり、虫を見たりするなど、心地よい天候のなか秋の自然に触れる機会を増やし子どもたちの成長につなげていきたいと思います。

『人気のリズム体操~ばななくんたいそう~』 

子どもたちは「ばななくんたいそう」が大好きです。音楽をかけると、手をたたいたり、身体を左右に揺らしバランスをとったりしながら踊る姿はとても可愛いです。リズム体操は、子どもたちが楽しみながら体幹の発達を促せる活動です。これからも「どうぶつたいそう」や「サンサン体操」などのさまざまなリズムや動きのある体操を行い、心身の成長を見守っていきたいと思います。

〈10月のねらい〉

・一日の気温差に留意し、快適に過ごせるようにする。

・戸外で秋の空気を感じながら、身体を動かすことを喜ぶ。

うさぎ組(1歳児クラス)

なんでもチャレンジ!

先月から小麦粉粘土や寒天、泡などの感触遊びや糊を使った制作など、さまざまな素材に触れる活動を繰り返し楽しんでいます。保育者が準備をしていると「なになに」と興味津々で覗き込んだり、準備の手伝いをしてくれたり「やりたい」と自分から意欲的に参加する姿が多く見られるようになりました。感触遊びをすることで指先や手先を器用に動かせるようになり、好きな形や色をイメージしながら表現遊びを楽しみ、じっくりと満足するまで取り組んでいます。

みんなで一緒に

一日を気持ち良く始めるために、子どもたちが揃ったら保育者や友だちと一緒に「おはよう」と挨拶をしています。また、保育者が一人ひとりの名前を呼ぶと「はーい」とかわいい声がかえってきます。「今日のお話は何かな」と保育者が絵本を見せると子どもたちは目をキラキラさせながらお話が始まるのを待っています。このように、日々みんなで楽しさを共有する時間を大切にしています。

<10月のねらい>

・自分の気持ちを身振りや言葉で表現し、保育者や友だちとのやりとりを楽しむ。

・身近な物や秋の自然物に興味や関心をもつ。

ひよこ組(2歳児クラス)

はしるのだいすき

今年の夏は猛暑が続き戸外活動が制限され、室内で遊ぶことが多くなりました。室内でも身体を動かせるよう、はじめは牛乳パックで作った消防車や救急車にひもをつけて車を走らせていましたが、それがいつの間にか子どもたち自身が走って動く楽しさに変化し、マラソンを行うことにしました。朝、友だちが登園してくると「はしる?」とワクワクした表情で尋ね、毎朝の楽しみになっていました。安全に走れるように子どもたちと一緒にルールを考え、ランチルームのテーブルに目印を付けて部屋の中心に置き、時計回りで走るルールを決めました。一方向に走ることで、ぶつかることもなく自分のペースで友だちと一緒に走り楽しく遊べる経験をしました。満足するまで楽しんだ後は、次の活動の準備や気持ちの切り替えがスムーズになりました。

子ども発信で始まった「朝のマラソン」は子どもたちの体力作りにつながることはもちろんですが「ルールを守る」「友だちと一緒に楽しむ」など協調性と社会性を育むことにもつながっています。これからも子どもたちの「やってみたい」「こんなあそびをしたい」という思いを受け止め、子どもと遊び方を一緒に考えたり、イメージを共有したりしながら活動を行っていきます。

『いろがかわったよ ~不思議な色水タワー~』

先日は、ボディーペインティングを行いました。色とりどりの絵の具を手で模造紙いっぱいに広げ、手指だけでなく足も使って絵の具の感触を体験しました。手の平の上で絵の具の色がどんどん混ざり合い、色が変わっていく様子に「みてみて~」と大興奮でした。絵の具のついた足で模造紙の上を歩くとたくさんの足跡がつき、友だちのつけた足跡を喜んで追いかけていました。

今月は、子どもたちが散歩や運動遊びを通して「走る」「跳ぶ」「上る」など体幹の発達を促す様々な動きを経験し、一人ひとりの「やってみたい」や「できた」という意欲や好奇心が高められるよう、私たち保育者は子どもたちの様子に合わせて活動を計画していきたいと思います。

〈10月のねらい〉

・手洗い、着替え、排泄などの手順がわかり自分で行おうとする。

・秋の自然物に興味をもち、触れたり使ったりして遊ぶ。

はな組(3歳児クラス)

うんどうかい、がんばるぞ!

先月から運動会に向けて、本園の友だちと一緒にかけっこやダンスの練習を行っています。はじめは「うんどうかいってなんだろう?」と思っていた子どもたちも星組のお兄さん、お姉さんが行進している様子を見たり、かけっこの練習をしたり、活動を共にすることで運動会への期待が少しずつ高まっています。

かけっこの練習ではスタートラインに立つと、はじめは一人で走ることを不安そうにしていましたが、隣の列にいる友だちがそっと手をつないでくれたことで気持ちが落ち着き「よーいドン」の合図でゴールまで走りきることができました。ゴールまで走り切ったことが自信につながり、その後は、力いっぱい走る姿が見られるようになりました。ダンスでも『勇気100%』の歌が流れてくると「そうさ、100%ゆうき~」と口ずさみながら友だちの輪の中に入り「こうだよね」と覚えたばかりの振りを披露してくれます。

本園で過ごす時間が多くなり、運動会の練習だけでなく、アトリエ活動や散歩などの活動も一緒に行っていく中で、友だちとのかかわり方や伝え方を考え、自分の思いを言葉で伝えようとする姿がたくさん見られています。大きな集団でも、自分らしく表現をする自信をもった姿に成長を感じます。運動会当日は、たくさんの保護者がいることに緊張してしまうかもしれませんが、全力で走ったり、みんなで競技をやり遂げたりする子どもたちの姿に温かいご声援をお願いします。

『地域とのかかわり ~地域交流館さんへ花束のプレゼント~』

敬老の日にちなんで、いつも分園の子どもたちがお世話になっている地域交流館の方へ感謝の気持ちをこめて折り紙で作った花束をプレゼントしました。「いつもありがとうございます」と気持ちを言葉にしながら照れくさそうに渡していました。

〈10月のねらい〉

・友だちと一緒に遊ぶ中で自分の思いや考えを言葉で伝えようとする。

・運動会で経験したことを遊びで再現しながら、身体を動かして遊ぶ心地良さや楽しさを感じる。

保健だより

夏の暑さもおさまり、秋らしくなってきました。季節の変わり目で朝夕冷え込む日が増えてきます。体調を崩さないように衣服の調節や栄養豊富な旬の食材を食べて、風邪に負けないようにしましょう。

10月の目標

戸外で元気に遊び、身体を鍛える

≪10月10日は目の愛護デー≫

私たちは、目に映し出された映像の情報を脳に伝え、物を見ています。ピントが合った映像信号を脳に伝えることで自然と脳が刺激を受けて発達し、『モノを見る』機能も成熟します。また、視力や立体的に見る機能は、6歳頃までに成熟します。 

~日常生活でできること~

➀ 外遊びをしましょう。

➁ 近くを見る作業(読書、スマートフォン・ゲーム)は、目に負担がかかります。休みながら行いましょう。

➂ 室内では明るい環境で遊びましょう。

➃ 質のよい睡眠をとりましょう。

熟睡するためには、日中に光を浴び夜は光を落としていくなど生活リズムを整えましょう。スマートフォンやゲーム機などの画面から出ているブルーライトは「身体を目覚めさせる」働きがあると言われています。

≪今年のインフルエンザ≫

インフルエンザの流行が例年より早く、東京、千葉を含め7都県で「注意報」が発出されています。

インフルエンザは、咳・くしゃみ・唾などのしぶきと共にウイルスが拡散します(飛沫感染)。また、ウイルスが付着した手で鼻、口、目などに触れると感染します(接触感染)。規則正しい生活、咳エチケットや手洗いを行い、感染を防ぐために日頃から予防に心がけましょう。今後始まるインフルエンザワクチンの接種をお願いします。

インフルエンザ出席停止について

インフルエンザに罹患した場合は、学校保健安全法施行規則によって「発症した後5日を経過」かつ「解熱した後3日を経過」の両方を満たす期間、休むことが定められています。

登園時には保護者が記載する「登園届」の提出をお願いします。

食育だより

先月の食育の様子

暑さも和らぎ、献立の中にも秋野菜が登場しはじめました。先月は、きのこさきや玉葱の皮むきを行い、1歳クラスでは、今年度初めての「触れる食育」を行っています。しめじ、エリンギ、えのきの3種類のきのこを見て「これはなに?」と指をさしてきのこの種類を栄養士に尋ねていました。保育者と一緒に1本ずつ丁寧にしめじを割く姿が見られ、次の日の汁物にしめじを見つけると「これ!」「きのうやったの!」と保育者に教えてくれました。

「いただきます」「ごちそうさま」の言葉には、命をいただくことへの感謝の意味が込められています。食材への感謝の気持ちを育み、残さず食べることの大切さを伝えていきます。秋は「収穫の秋」といわれ、おいしい食材がたくさん獲れます。芋類やきのこ類、根菜など秋が旬の野菜には、夏の疲れをとり、身体の調子を整えてくれる栄養素がたくさん入っています。また、しっかり食べることで、私たちの身体と心の栄養になっています。天候や気温の変化に対応できる身体作りをしていきましょう。

こども園おすすめレシピ 「さつま芋プリン」

【材料】(ゼリーカップ2個分)

・さつま芋      150g  ・牛乳        200g

・グラニュー糖    大さじ1 ・粉ゼラチン     3g

・水(ゼラチン用)  大さじ2 ・メープルシロップ   小さじ1

【作り方】

➀皮をむいたさつま芋を一口大に切り、水にさらす。ゼラチンは分量の水でふやかす。

➁鍋にさつま芋と水を入れ茹でる。

➂②が柔らかくなったらお湯を切り、さつま芋を潰し、砂糖を加える。さつま芋の粒がなくなるまで、練るように混ぜる。 ※さつま芋はミキサーを使用したり、裏ごしをしたりするとよりなめらかに仕上がります。

➃③に牛乳を少量ずつ加えよく混ぜる。

その後、溶かしたゼラチンを加えよく混ぜ、器に注ぎ、冷蔵庫で冷やし固める。

➄メープルシロップをかけて出来上がり。

家庭でできる食育

~たくさんのきのこに触れてみよう~

エリンギ、舞茸、しめじ、えのき、しいたけなどきのこはたくさんの種類があり、いろいろな料理に使われています。

きのこを割いたり、ちぎったりすることで、何気なく食べているきのこの不思議な形や香りを観察することができます。実際に自分の手で触れ、香りを感じる体験が食への興味をもつきっかけになります。ぜひご家庭でも一緒にきのこに触れてみてはいかがでしょうか。