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台湾・福智文教基金會の先生方が保育の実践を視察|扇こころ保育園

台湾・福智文教基金會の先生方が保育の実践を視察|扇こころ保育園

東京都内に24の認可保育園と認定こども園を運営する社会福祉法人 東京児童協会は、国内外からの視察を積極的に受け入れています。
東京児童協会の保育を見学していただくことで、互いの学びが深まり、子どもたちの育ちを支える新しい視点につながる。そうした思いから、年間を通じて多様な訪問を受けています。

その一環として今回、台湾で教育・心の成長支援を行う福智文教基金會の先生方が、扇こころ保育園を視察に訪れました。
同基金會は、幼児教育から青少年育成、企業研修まで幅広い人材育成を行う公益団体で、日本の保育現場で実践されている子ども主体の環境づくりを学ぶことを目的に来園されました。

「大きなおうち」の理念からスタート

福智文教基金會の先生方が、東京児童協会が運営する扇こころ保育園の視察に訪れるのは、昨年ぶり。

今回の来園は、日本の保育現場における日常の関わり・環境づくりを学ぶことを目的としたものです。

まずは、東京児童協会の「大きなおうち」の保育理念についてお話します。「子どもたちにとって、第二のおうちであってほしい」。東京児童協会が95年もの長きに渡り大切にしてきた”家族のような温かさ”を感じられる保育園であり続けることについての説明を、福智文教基金會の先生方は真剣な表情で耳を傾けていました。

保育室・園庭で「日常の保育」を見学

一通り、東京児童協会の保育理念についてのお話をした後は、園内の案内とともに、扇こころ保育園が大切にしている“子ども主体の保育” “対話を大切にしたかかわり” “安心して挑戦できる環境づくり”
について、実際の保育室や園庭の様子を見ていただきました。

ここは、「指先を使って遊ぶコーナー」。子どもたちが、指先を使って遊ぶフェルトのボタン掛けおもちゃ、松山園長が実際に遊び方を伝えます。

子どもたちが自発的に遊べる環境作りとして、コーナー保育を取り入れているため、扇こころ保育園では、「絵本を読むコーナー」「積み木で遊ぶコーナー」と、コーナーが分かれています。

0歳から4歳クラスがお昼寝の時間。年長クラスは小学校入学を見据えて午睡がなくなり、この日は特別活動として「ワンルーフゼミ」を行っていました。

「ワンルーフゼミ」は「言語」「数量」「記憶」「知識」「構想」「推理」といった、幼児期に必要とされる総合的な網羅した、東京児童協会オリジナルのカリキュラムです。

造形活動も活発なため、園内のさまざまな場所に、子ども達の作品が展示されています。

展示の内容、展示の仕方、そして、どのような流れで作品を作ったのか。みなさんは、興味津々で質問をされていました。

扇こころ保育園は、2階建てになっていて、それぞれのお部屋を説明しながら見学します。

このお部屋は、スポーツプロジェクトや異文化交流のときにも使われるお部屋。子どもたちが広々と活動を行えるスペースを見て驚かれていました。

広い園庭にも、みなさん興味津々。子どもたちが外に出る時間ではありませんでしたが、お天気が良い日には、子どもたちがこの園庭で遊ぶと伝えられると、「何をして遊ぶのか」「他にはどのような用途があるのか」と言った質問が出ていまいた。

交流と贈り物、そして心温まる言葉

園の中をご案内した後は、福智文教基金會のみなさんから、松山園長にお礼の品が贈呈されました。

松山園長からも、視察に来ていただける感謝の気持ちが述べられました。

今回、視察に訪れた先生方に感想をお聞きしたところ、「建築が素晴らしい。外と中が一体化する窓配置や音環境が印象的で、落ち着きと一体感を感じました」と言った建物に関しての声や、「保育の時間に、外部見学を受け入れる透明性・協力体制に感謝いたします」と言った園の開放的な姿勢への気持ちが聞かれました。

視察中は、保育時間中でもあったため、子どもたちもたくさんの大人の訪問をワクワクした様子で見ていました。

「子どもたちは、人懐こく落ち着いて挨拶ができていて、過度な興奮や人見知りが少ないことに驚きました」「私たちの来訪に動揺せず、距離感が自然で安定していた」など、子どもたちの姿にも驚きがあったという声が多く聞かれました。

「ぜひ、来年もまた扇こころ保育園に視察に来たいです!」

そう言って、28名のみなさまは園をあとにされました。

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