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東京児童協会コラム
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親子で体験!脳を育てる運動遊び|富久ソラのこども園ちいさなうちゅう
都内に24の認可保育園・認定こども園を運営している社会福祉法人 東京児童協会では、柳沢式運動プログラムの講師であり、運動保育サポーターの小林直美先生をお招きし、約半数園を対象に幼児クラスで体育指導を行っています。
この体育指導では年齢ごとの身体発達に沿ったプログラムを組み、さまざまな動きを取り入れ四肢を使います。跳び箱や鉄棒などの技術取得だけでなく、楽しく身体を動かしながら脳も一緒に育てることを目指しています。
いつもは幼児クラスの講師として来てくださっている小林直美先生ですが、今回富久ソラのこども園ちいさなうちゅうの2歳児親子交流会に際し、親子一緒にできる運動遊びの特別講師として来てくださいました。
今回は直美先生を招いて開催された、親子の運動交流会の様子をレポートします。
乳児・幼児期は脳の発達における「臨界期」
「小林な・お・み先生です、みんな『なおみ先生』って呼んでね!」と、はつらつとご挨拶してくれる直美先生。はじめての先生に最初は少し緊張の面持ちもありましたが「今日はお母さんお父さんとずっと一緒だから、ドキドキしなくていいんだよ!一緒に楽しもうね」という先生の声掛けに、子どもたちは安心した様子がありました。
直美先生からはじめに説明があります。
「人間の脳というのは8歳までに90%、10歳までにおおむね100%の発達を遂げると言われています。この時期のことを脳の発達における『臨界期』と呼びます。脳を育てるためには、臨界期にいかにたくさんの刺激を与えてあげられるかが大切です。」
「じゃあどのように脳に刺激を与えたら良いのかなと思いますよね。
脳から出る信号を受け取って身体は動いているので、脳から沢山の信号を送ることになる『運動』は、脳への刺激に最も効果的なんです。」
「更に、どんな刺激が良いのかというと、子どもたちが『たのしい!もう一回やりたい!』そう思えるものが脳にとって一番良いんですね。
なので!今日は楽しく運動遊びを行いましょう!」
いよいよプログラムのスタートです!
手をグーパーするところから
はじめは親子一緒に座って、手をグーパー。歌に合わせて交互に手を動かします。そのあとチョキが入ったり、動きが変わったり。大人も子どもも真剣です。
直美先生が「すごいねー!」「じょうず!!!」と沢山褒めてくれるので、子ども達もニコニコの大きな笑顔で取り組みます。
全身使った運動遊びへ
そのあといよいよ全身を使った運動遊びに。
親御さんの膝に立ってバランスを取る動きや、親御さんの膝につかまってひっくり返る動き、子どもたちが自分の力で抱っこしてぶら下がる動きなど、親子が一組になり、様々な運動遊びを行います。これらはどれも身体が成長するに従って重要となる色々な動きに結びついています。
例えばひっくり返る動き。これで「上下が逆になる感覚」を覚えます。こうして、動きと感覚が結びついていきます。
この先幼児になって鉄棒遊びへと発展したとき、上下が逆さにひっくり返ることが怖いと感じてしまうと、前回りをしたときに思わず棒から手を放して手をつこうとしてしまう。これだと鉄棒から落ちてしまいますよね。
そうならないために、上下ひっくり返ることを怖いと思わない感覚を親子遊びのなかで養います。
次のステップへと進む前にしっかり体感し、会得してほしい感覚を親子で楽しみながら知っていきます。
直美先生は「回ったり、ひっくり返ったり、最初は少し怖いかもしれませんが、沢山そういう遊び方をしてください。それが将来の身体の動き、例えば上手に転べる子に育つ、などという成長に繋がります」と話してくれました。
親子いっしょの体験時間
その後も様々な動きを通しておよそ40分間のプログラムは終了。
身体を動かすという部分はもちろんのこと、親子が一緒に取り組むことで親子のスキンシップにもなる内容であると感じました。
最後の質疑応答では「直美先生にはどこで会えるんですか?」という質問も!
「幼児クラスに進んだら月に一回会えますよ!」
と笑って答えてくださいました。
今回、楽しみながら脳と身体の関係、そしてさまざまな感覚と運動が密接に関係していることを教えてくださった直美先生。
引き続き東京児童協会の園では、直美先生を講師にお迎えし親子の楽しい運動プログラムを企画していく予定です。ぜひお楽しみに!