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東京児童協会コラム
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育児休暇中の職員を集めた”育児ママの茶話会”を開催|昭和こども園
東京都内に24の認可保育園と認定こども園を運営する東京児童協会は、職員の”働きやすさ”についての取り組みにも力を入れています。今回は、11月某日、中央区にある昭和こども園にて開催された”育児ママの茶話会”のレポートをお届けします。
目次
育児休暇取得者35人中、10人参加の茶話会
今年は、例年より多めの35人の職員が産休・育児休暇を取得しているそうです。その中から、今回の茶話会に参加したのは、保育士や栄養士の職員10名。正社員だけではなく、パートタイムで働く職員も参加しています。里帰り中であったり、兄弟児の予定などを理由に参加できなかった職員もいますが、産後2ヵ月の赤ちゃんや双子の赤ちゃんを連れて参加した職員もいます。
おいしいケーキを食べながら、同じタイミングで育児休暇を取ったメンバーとのおしゃべりは、子育ての情報交換の場としても貴重な集まりになります。
産休・育休復職後の働き方についての説明
茶話会では、労務担当の金沢さんから、産休・育休後復帰後の働き方についての説明が行われました。
復帰後に正規職員、限定職員という働き方の選択ができるという点や、その形態によっての勤務時間、基本給、年間休日など、働く上で最も気になるポイントをわかりやすく説明し、復職を控えている職員の心配や不安に寄り添います。
東京都の2023年の保育士実態調査によると、『保育士を辞めた理由』の理由のトップ6位に「妊娠・出産」(16.2%)、続いて10位に「子育て・家事」(10.8%)という調査結果が出ています。
(参照:東京都保育士実態調査)
一旦、産休・育児休暇に入ってしまうと、復職後の勤務形態について話を聞く機会はなかなか持てません。「時短勤務ってどういうもの?」「保育園が決まらなかったらどうしたらいいの?」という、誰もが産後に抱く不安をしっかり解決できる場があるというのは、とても心強いのでないでしょうか。
茶話会中、お子さんのお世話は保育のプロが!
参加した職員は、みなさんお子さんと一緒に茶話会に参加するのですが、茶話会の間は保育のプロであり、ママとしても先輩である職員がお子さんたちをお世話してくれます。
目の届く場所で安心して見てもらいながら、ゆっくりケーキやお茶を楽しめる時間が持てるだけでも、産後数ヶ月のママたちにとってはとても貴重であり難い時間になっています。
この日、茶話会の会場となったのは千代田区にある「昭和こども園」。園長の岩本 恵子先生に、この会の意義についてお話を聞きました。
「産休・育休を取っているスタッフには、安心して園に戻ってきてもらいたいと思っています。この茶話会は、「待っているよ」ということを伝えられる良い機会。産後数ヵ月の赤ちゃんを連れて参加するのは大変かもしれないですが、こういった集まりがあることで復帰しやすい環境が作れているのではないかと思います。中には、1年半近く現場を離れることで自身喪失してしまう人もいます。みんなと顔を合わせ、いつでもウェルカムだよという雰囲気を感じてもらい、不安に感じていること解決してもらえる場になれば良いなと思っています」
所属保育園からのサプライズの動画
会の終盤、突然スクリーンに映し出された動画。これは、今回の茶話会に参加している職員が所属している園からのサプライズビデオレター。
「出産おめでとうございます!」、「復帰を待っているよ~」というメッセージが、参加者全員分の園から届いていました。
サプライズ動画に驚きながらも、みなさんとっても嬉しそうな表情でスクリーンを見ていました。
参加する職員が決まった後、各園の職員がそれぞれに育児休暇中の職員のために動画を撮影しています。忙しい業務の合間に、手の込んだビデオレターを作るのは大変なはず。でも、どの園のビデオレターからも、復帰を心から待ち望んでいることが伝わってきました。
「自分の園からのメッセージにうるっときました。安心して復帰できるなぁという気持ちになりました」と感想を語ってくれる参加者もいました。
その他にも、「産後、赤ちゃんとの生活の中で社会的に切り離されていると感じしんどくなったことがあります。今回のように、外とつながりがあることがありがたかったし、またいろいろと頑張れそうです」という声も。
参加者の中には、二人目の育児休暇中という職員もいて、「前回の育児休暇中は、コロナ禍ということもあり茶話会はなかったのですが、想像していたよりも大規模な集まりでびっくりしました。数人かと思っていたら、たくさんの仲間と話しができて、息抜きになりました」と話してくれました。
ママ同士の交流を深めてもらえれば
労務担当 金沢さん
今回の茶話会の運営を担った金沢さんにお話しを聞きました。
「茶話会の開催は、ママ同士の交流を深めてもらいたいなという思いがきっかけです。初めての出産をされた職員の中には、お子さんを育てながら働くことに不安を感じている方も少なくありません。誰もが感じる不安ではありますが、東京児童協会ではその不安を復職前に解決し、一人一人が働きやすい環境を整えていけるようにしています。
今回の茶話会の参加者の中には、保育士のほか、栄養士さんもいらっしゃいますし、役職としては、主任、副主任といった、将来の園長候補メンバーもいます。副主任で育児休暇に入り、復職後に主任になる方もいらっしゃいます。妊娠・出産がキャリアアップの妨げになるようなことはありません。
また、東京児童協会は、男性の育児休暇の取得率が100%。休暇の期間は、1ヵ月~1年という人までさまざまです。男性スタッフには育児休暇についての冊子を作り、全員に配ってます。
今日も、保育園の入園申込や、給付金についてなど、いろいろ質問がありました。小さな疑問から大きな不安まで解決できるこのような場を作れてよかったと思います」
ママもお子さんも笑顔の時間に
会の最後には、菊池理事長も一緒に記念撮影。2時間弱の茶話会でしたが、参加者のみなさんがとても楽しそうだったのが印象的でした。